CSS Nite LP, Disk 25:Webデザイン行く年来る年(Shift6)参加レポート
2012.12 22

CSS Niteにおいて1年の総決算であるShift。一度、参加してみたかったイベントのひとつです。全部で9セッション、6時間以上にもおよぶ長丁場ですが、WEB制作のフロントエンド動向をおさらいするにはうってつけの内容でした。#cssnite_shift6

    CSS Niteにおいて1年の総決算であるShift。一度、参加してみたかったイベントのひとつです。全部で9セッション、6時間以上にもおよぶ長丁場ですが、WEB制作のフロントエンド動向をおさらいするにはうってつけの内容でした。

    私の場合は、実装的な話は手を動かせばいいでしょ、と思っているタイプ(エンジニア脳)なので、どちらかというと考え方や捉え方といった、問題解決の糸口になる抽象化されたトピックが刺さります。自分にとっては基調講演が一番考えさせられたので、ポイントをピックアップして復習しようと思います。

    未来をプロトタイプしよう

    長谷川恭久さんによる基調講演は毎年の恒例だそうです。プロトタイピングはソフトウェア開発の世界では昔からある手法ですが、WEBはスピードがとにかく速いこともあり、モノを世に出すスピードも加速する一方です。プロトタイプの段階で早期に問題を発見したり仕様を詰めるという従来の使い方だけでなく、自動化ツールと組み合わせて、製品化へのプロセスを一気に短縮できる環境も整いつつあります。

    これはやはりWEBサービスの一般化だけでなく、ソフトウェアは成長するものであるという認識も浸透しつつあるからだと思います。スマートフォンの浸透は特にそれをコンシューマに根付かせています。iPhoneアプリのレビューは荒れ放題ですが、早くアップデートしてくれという言葉が日常的になっていることからも時代の変化が伺えます。

    Reimagination = 再想像、再定義

    自分の言葉では前提を疑うと解釈しています。既存、標準といったものはよく習うべきお手本であると同時に、創造を妨げるステレオタイプとしてのリスクを持っています。0から1を生み出すプロセスにおいて、このReimaginationという考え方は共感します。
    Appleのイノベーションとは、未来にある普通のものと言われています。未来を想像する、ひとつの視点、指針となる考え方であると言えます。

    プロトタイピングは試行錯誤のオープン化

    プロトタイピングはコミュニケーションを円滑にする手段の1つです。コミュニケーションの対象は、製作者だけでなく発注者や事業者も含まれます。
    デザイントレンドを担当した坂本邦夫さんの別セミナーで、ドキュメント作成のポイントに不採用にした理由を書くというのがありました。試行錯誤の過程を見せることで、コミュニケーションの踏み台を作るのです。SNSが普段の小さな対話を保管することで、久しぶりの対面でも本題から話せるという例が近いでしょう。

    なぜ、つくるのか?なぜ、使うのか?

    5W1Hといいますが、その中でも重要なのはWhyとよく言われます。なぜ?と問い続けることで、問題解決の糸口が見えるという手法は定石です。What、何をつくるのか?にフォーカスされがちですが、まずはなぜ?だと私も思います。根拠や背景が明確になると、実現できるかの判断がつき、ゴールが見えてきます。そこで初めて思考を次のフェーズに持っていけます。

    そして、プロトタイピングをしている最中も必ず、なぜ?と何度も振り返ることが重要です。なぜなら、実物で見えるというのは思考を広げる反面、ぶれる、欲が出る温床ともなります。なぜ?という問いかけは行動指針であり、デザイン原則ともなります。

    別のセミナーで長谷川さんにプロトタイピングは、どこで線引をすれば良いのか?という質問をしたことがあります。その時はデザイン原則をプロジェクトで設けたりといった、いくつかの回答をいただきました。

    「アジャイル プロトタイピング」と検索すれば、山のように先人の体験談が見つかります。

    なぜ、プロトタイピングなのか?

    デザインという行為をReimaginationするきっかけになるからだと思います。プロトタイピングをどうやって、どこまでやるか、という話も本当はあります。インクリメンタルという作っては確認する方式もあれば、紙の上でシミュレーションしきってからモノを作るという方式もあります。

    私は両者の経験がありますし、他の手法もあるでしょう。必ず一長一短があります。案件の性質やプロジェクトメンバーによって正着が異なる、というのが現在の見解です。私の場合、受託案件についてはウォーターフローとスパイラルフローの組み合わせで対応しています。加えて、プロジェクトのバランスという視点も必要だと、私は考えています。

    プロトタイピングはコミュニケーションの一種であり、本質を捉えるための手法です。作業ではなく、デザインやクリエイションに集中できて、はじめてプロトタイピングの価値を感じることができると思います。

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    作者について

    青森県内でソフトウェア・システム開発を行うフリーランスのプログラマー。元々は集中監視システム開発に従事。現在はウェブサイト製作・オンラインシステムの開発案件を中心に、プログラミングのスキルトレーニングや講演も行う。

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